ライカの写りと特徴

ライカの写りと特徴

ライカで撮られた写真を見るとまずその写りに驚かされます。ではライカの写りと特徴とは何でしょうか。ライカで撮られた写真は、それがライカであるということが分かるとも言われますが実際はどうなのか、いろいろな角度からライカで撮られた写真の写りと特徴について考えていきます。

ライカの写りと特徴とは

ライカの写りと特徴とは

まずライカで撮った写真を見たときに、他のカメラと比べて特徴的だと思うポイントをまとめました。

  • 絶妙なコントラスト
  • 自然な色乗り
  • 階調の豊かさ
  • ボケの美しさ
  • 歪みのない解像

これらはいわゆる写真のスペック、性能の部分にあたりますが、人が見たときの印象としても

  • ものの質感がリアルに写る
  • エモーショナルに写る

などと評されることがあります。

ライカのレンズはそれぞれに特徴=味があるものの、どれも上記のポイントにおいて高い評価を得ているものが多いようです。

※レンズの描写といったものを客観的に評価することは難しく、人によって感じ方が大きく変わってくることも事実です。人は人種によって、もしくは生活している環境によって見え方や感じ方が変わってきます。そして人それぞれ見え方が同じであるという確証もありません。あくまで一般的にこう感じる人が多い、という側面から捉えていくことになりますが、ライカでは多くの人が素晴らしいと感じる要素が写真によく表れるといっても良いかと思います。

余談

ライカはドイツ製です。ドイツの気候で、ドイツ人が見るドイツの風景を基準に作られていると考えると、人種、気候、湿度も異なる日本ではどう違うのか、なんて考えていくのも面白いのかも?

ライカが写す空気感とは

ライカが写す空気感とは

ライカで撮った写真は空気まで写る、と言われることがあります。これを初めに言ったのはライカの使い手であった木村伊兵衛だったかと思いますが、空気まで写るというのは実際どういうことなのでしょうか。

ライカで写真を撮るとその対象の特徴やその場の空気感みたいなものをとても良く写してくれます。その場にいたときの雰囲気、印象、気温や湿度、匂いみたいなものを写真に表現するのは難しいことなのですが、ライカはそれをレンズ描写で後押ししてくれます。

人の視界は中央部にピントが合ってそれ以外はぼやけています。目で見ている部分は視界の一部なのですが、人はそれを写真に写そうとします。

この視界を写真として写す場合、目で見たピントが合っている部分とぼけている部分=ボケを同時に表現することになります。

このぼけている部分というのは人は積極的に見ることができないので推測になるのですが、ライカで写した写真というのは、このボケの表現部分が視界でぼやけている部分と似ているのではないでしょうか?

ライカはボケの描写が良いとよく言われます。ボケの描写が良いとピントがあっている部分とそれ以外の部分に移行する箇所の表現がとてもスムーズになります。ライカの場合、これらが人の目と同じ、つまり自然に感じられるような描写になるため、その場の空気=ピントが合っていない部分なども目で見ているような錯覚を起こさせるのではないかと考えられます。

見たように写す、というのは簡単なようで意外と難しいです。この雰囲気を写真に残したい、と思って撮っても、後で見返すと何かが違う、、となることはよくあります。どうすればその雰囲気がより写真に反映されるのか考えることは重要ですが、もしレンズの性能でそれを表現できるのであれば、そのレンズをとても欲しくなりますね。

ライカのレンズは様々な面で優れているので、どの要素によって「そのものがそのものらしく写っている」のか、客観的に見定めるのは難しく、そして個人差もあります。しかし自分なりに実際にライカを使って撮影することで、一歩先の写真が見えてくることがあるかもしれません。

ライカレンズの名称とその特徴

ライカのレンズはたくさん種類があり、それぞれのレンズに名称が付けられています。どれも世界最高レベルの描写力を持ち、高い性能を備えているレンズばかりです。

簡単に分類をすると、概ねF値によって下記のように命名されています。

Noctilux(ノクティルックス)
F1.2以下のレンズ

Summilux(ズミルックス)
F1.4のレンズ

Summicron(ズミクロン)
F2.0のレンズ

Summarit(ズマリット)
F1.5~2.4のレンズ

Elmarit(エルマリート)
F2.8のレンズ

Elmar(エルマー)
F3.4以上のレンズ


それぞれのF値により名前が付いているレンズですが、基本的にF値が低いほど価格としては高くなっていきます。(より光学設計が難しくなりレンズも大きくなるため)かといって、F値が低いものほど上位モデルというわけではないのがライカの特徴です。

それぞれのモデルのレンズは各々の仕様に合わせて適した設計が行われ、妥協せず、技術や手間を惜しまず作られています。どれもが独自の性能を持った魅力ある最高のレンズとなっているのがライカの特徴です。

分類上その光学設計によりレンズの名称を分けているライカですが、どれもが本当によく写ります。何十年と前のものであっても、現代の他メーカーのレンズより解像力で勝っていることが多いほどです。ここではごく簡単に分類をしてそれぞれの魅力を紹介します。

ライカのオールドレンズ

独特の空気感があり、発色もややあっさりしたものが多い印象です。コントラストは高すぎないので階調豊かな写真を撮ることができます。モノクロ向けに作られたものも多いので、やはりモノクロで書き出すとぐっとその良さを引き出せることが多いようです。初代のSummicron 50mmなどは現役でも使えるほど伝説のレンズと言われています。レンズごとの個性はもちろんのこと個体差もあるようで、自分だけでの好みのレンズを見つけて往年のライカの良さを味わうにはもってこいのレンズがたくさんあります。

ライカ最新の現行のレンズ

ライカ最新のレンズ、つまり現行で販売されており、それぞれの最新モデルとなっているものはとにかく凄まじい描写性能を持っています。世界最高レベルの性能をあのコンパクトなレンズの中に集約し、逆光にも強く、どんなときでも超高性能の写りができるよう設計されています。

レンズ名の最後にASPHと入ってあるものに関しては非球面レンズというものを使用しています。ASPHはアスフェリカルと読み、一般的なレンズは球面のレンズのところを手間をかけ非球面の形にすることで歪曲収差を補正しています。そのためとても正確に解像することが可能になっています。またアポクロマートという色収差を補正したものもあり、こういった補正を導入することでより正確に現代的な写りを可能にしているのが現行のレンズの特徴です。(そのため価格もなかなかのものが多いです)

その他にも以前発売された特徴的なレンズを現代的に構築し直したレンズなどもあるのですが、それはまた別で詳しくご紹介しようと思います。

ライカの写りの本質

ライカの写りの本質

ライカで撮るとどう写るのか、他のレンズと違って何が特徴なのかをここまで解説してきましたが、最後にもうひとつ、主観ながらライカをライカたらしめる特徴があると感じるポイントを紹介します。

それは、ライカはすべてを写しすぎないということです。

いや、現行レンズを見ても隅から隅まで細かく写っているよ、という人もいるかもしれません。確かに驚くほど解像はしているのですが、ライカは撮ったものをすべて明るみにさらけ出すというより、どこかそのものが持つ深層にぐっと近づくような、、暗部を作り繊細に写し取る描写が多いように思えます。

写真は光と闇の表現です。光があるから闇ができ、どちらが欠けても片手落ちになります。ただ鮮明で明らかな写真というのはどこか物足りなさを感じます。そして闇に迫っている写真はときにとても魅力的に写ります。ライカがすべてを写しすぎない、というのは闇への言及があるからだと思うのです。暗く写っている部分に繊細な描写が見えたとき、あぁライカだなと思うのは私だけではないはず。

そしてライカで撮られた写真がライカだと分かるかという話については、分かるものもあればそうでないものもあるということになります。ライカらしい写真というのは確かに存在すると思いますが、ただライカレンズで撮影したからといってライカらしさが出るわけではありません。どのように撮影したいかを十分に考え、撮影対象の魅力を引き出そうとした結果、ライカの良さが表れることもあると思います。

またライカは撮影する対象を無理やり写真の世界におさめたり、鋭く切り抜いてどうだと見せつけるものではないようにも思います。どこか対等に、そして謙虚に受け止め、イメージは一緒に作っていくような気持ちで写すカメラなのではと個人的に思います。カメラやレンズが小さいためその場の雰囲気を変えず、今の世界を見ながら撮影できるライカは、「見て感じた世界」をそのまま写し取るカメラとして最適であると言えるでしょう。

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