SIGMA fpにおすすめのライカレンズは?

SIGMA fpにおすすめのライカレンズは?Leica M10-D

SIGMA fpやはりすごく良いカメラですね。ライカ同様コンパクトで使い勝手がとても良いです。SIGMA fpには純正レンズのラインナップがたくさんある中、やはりアトリエライカとしてはライカレンズを組み合わせて使っています。SIGMA fpに合う使い勝手の良いライカレンズといえば何でしょうか?ここでは個人的にSIGMA fpにおすすめのライカレンズを紹介しようと思います。

SIGMA fp
SIGMA fpの中古を探す

SIGMA fpにおすすめのライカレンズ その1

前回の「ライカユーザーとしてSIGMA fpを選んだ話【機材選びからレビューまで】」でもふれたように機材をまとめる一環として私はSIGMA fpを選びました。大きな一眼レフと重いレンズを持つのをやめて、よりコンパクトで身軽なシステムを組むためです。そこでこれまでのレンズはマウントアダプターを使いながら運用しつつも、新しいシステムとしてSIGMA fp用のライカレンズを購入しました。それは…

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.です。

これはLeica Tの開発と同時に設計されたAPS-Cのズームレンズです。18-56mmという画角は35mm換算だと27-84mm程度で広角から中望遠までカバーする定番の画角。SIGMAのLマウントズームレンズ、24-70mm f2.8 DG DNと似たような画角になります。なぜフルサイズのカメラにAPS-Cなのか?これに率直に答えるとするとそれは「メリットがたくさんあったから」です。

Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.がおすすめの理由

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

まずこのレンズ、実にコンパクトで軽量なのです。直径63mm、フードをつけなければ全長60mm(ズーム時最大99mm)、そして重量は256gしかありません。SIGMA fpのキットレンズ45mm F2.8 DG DNが215gなのでかなり近い重量です。

このVario-Elmar-T 18-56mmをSIGMA fpにつけるとだいたい680g程度。Leica M10-Pの重量が本体とバッテリーで675gなので、ほぼライカのボディだけを持ち歩いているような感じになります。そしてこのサイズ感で27-84mmをカバーできてしまう。これはたまらないです。

次に驚きの描写。開放からシャープなのはもちろん、広角の歪みも非常に抑えられていて、とにかく良く解像します。最も新しいMマウントのエルマー50mmと傾向としては近い印象で、現代的なコントラストや色乗りをしつつ、あのエルマーの静謐さの残る描写を受け継いでいる気がします。2014年の設計なのでライカレンズとしてはかなり新しいほうで、実に端正な写りです。

Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.の作例

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.



21:9のシネスコサイズでも撮ってみました。



SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fp Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.


まだカメラ、レンズともに体に馴染んでいない状況なので試写レベルながら、本当によく解像しているなぁという印象。ボケも非常に素直でやはり現行レンズの凄みを感じずにはいられません。
しかしSIGMA側の味付けがけっこうコントラスト強めなので、ここはコントラストと明瞭度を少し下げると見たままのナチュラルな感じに近づきます。このあたりはまだまだ調整が必要そう。

気合を入れて作ったライカTと合わせて発売されたものなので、とにかく王道的な写りを堪能できるものとなっていますね。ライカのAPS-Cはフルサイズよりも基準を厳しくしてハイスペックに設計しているらしく、いわゆるAPS-Cの物足りなさのようなものは微塵も感じさせません。

Mマウントの切替式ズームレンズ、Tri-Elmar 28-35-50mm F4 ASPH.は3つの画角をひとつにまとめたエルマーでしたが、これは言うなれば28mm、35mm、50mm、75mmを一本にまとめたエルマーです。M型ライカユーザーとしては謎の?お得感があります。

Vario-Elmar-T 18-56mmはLマウントなのでもちろんSIGMA fpにそのまま装着でき、そしてオートフォーカスなどの機能面もそのまま作動します。現行のVario-Elmar-TL 18-56mmと製品としては同じなので、私は今回Tのほうで状態の良いものを探し購入しました。

そうそう、このLeica Vario-Elmar-T 18-56mmはフィルター径が52mmです。52mmの保護フィルターを探していたのですが、どうしてもフィルターに書かれてある文字がライカのデザインを邪魔してしまう気がしてならない…そこでとにかくシンプルなものを探していたのですが、、ありました。マップカメラオリジナルのとにかくシンプルでミニマルなフィルター。

MAPCAMERA (マップカメラ) WORプロテクトフィルター 52mm

MAPCAMERA (マップカメラ) WORプロテクトフィルター 52mm

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

装着するとこんな感じで、よーく見なければわからない程度にフィルターを識別できる刻印があります。マルミさんとの共同開発とのことで品質も問題なく、性能、デザインともにとても良いフィルターが見つかりました。

コンパクトでAF,ズームができるとなるとM型ライカユーザーを自堕落にさせてしまう怖さも備えてますが、、M型ライカとは別の意味で速写性の高い組み合わせになりました。実際に撮影してみると「撮ろう」と思ってからシャッターを切るまでが本当に早い。自由に画角を変えてボケを確認しながらコントロールして、構図を整理して露出を調整。それが一瞬で終わります。というかこれがカメラ業界のスタンダードなわけですが、ライカに慣れているといろいろ感慨深いですね。

Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.とSIGMA 24-70mm f2.8 DG DNの比較

コンパクトに軽量、良い描写性能に続き、購入したもうひとつの大きな理由として、私の場合は動画撮影に使えるオールマイティなレンズが欲しかったということ。SIGMA fpで4K、UHDサイズ(3840×2160)で撮影する場合、レンズはフルサイズでもAPS-Cでもどちらでも構いません。どちらのレンズを使っても同様の解像度で撮影ができます。SIGMAのフルサイズミラーレスレンズ 24-70mm f2.8 DG DNは全長123mm 835gに対して、このLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.は27-84mm、全長60mm、256gとなります。

Leica 18-56mm f3.5-5.6 SIGMA 24-70mm f2.8
全長 60mm 123mm
重量 256g 835g

SIGMAで揃えると総重量1,260g程度、サイズもそこそこ大きくなり、SIGMA fpは小さくとも全体で見るとやや主張が強くなります。f値、設計、仕様も異なる両者ですが、なるべく威圧感をなくしたまま、自然な被写体を撮影するスタイルを好む場合はこういう選択肢も大いにありだと個人的に思っています。

画角を4つも変えられるエルマーとして気軽に撮影でき、そしてスイッチひとつでスチルからムービーへ切り替えて、ライカで本格的に動画撮影もできる。この組み合わせ最高です。

もちろんSIGMA 24-70mm f2.8 DG DNは標準ズームの最有力候補になるレンズですのでこちらもおすすめです。

Leica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.は旅におすすめ

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

そしてこれ、旅には最適なんですよね。

先日Leica M10-DとライカMレンズ、SIGMA fpとVario-Elmar-T 18-56mmで、束の間の休息を求めて温泉旅行へ行ってきました。

Leica M10-Dはしっかりと撮影したいときのために、SIGMA fpは旅の歩みを止めない程度に気軽に撮るように持っていったのですが、ほぼfp1台でまかなえる印象でした。このVario-Elmar-T 18-56mmはボケを大いに活かした作品撮影などには向いてないかもしれませんが、日常の利用と物撮り、単焦点の隙間をうめるレンズとして非常に有用だと感じています。

これはいわゆる標準ズームレンズですが、ライカのTLレンズは広角側、望遠側のズームレンズも用意されています。

広角の11-23mmは35mm換算だと17-35mm相当、望遠の55-135mmは80-200mm相当です。こちらも揃えればほぼ撮れないものはないかと思います。
標準はMレンズを使い、広角側と望遠はTLレンズに任せるという使い方も良いですね。

あとはSIGMA fpにおすすめのライカレンズとしては、
・パンケーキタイプ
・ライカRレンズ
などどうでしょうか?

SIGMA fpにおすすめのライカレンズ その2

まずパンケーキレンズはSIGMA fpのp、ピアニッシモ(非常に弱く)スタイルで、非常にコンパクトに機動性を最優先に写真を楽しめるあり方です。

Leica(ライカ) Summaron M28mm F5.6

Summaron M28mm F5.6

Leica(ライカ) Elmarit-TL 18mm f2.8 ASPH.

その他オールドレンズの赤ズマロン28mmや、アベノン 28mm f3.5(Lマウント)で収差、フレアなどを液晶で確認しながら撮るのも、フィルム時代からすると考えられない楽しみ方で面白いと思います。今や狙ってフレアを使う時代ですからね。

SIGMA fpにおすすめのライカレンズ その3

あとライカRレンズは、ライカが35mmの一眼レフカメラ、ライカRシステムを製造していた時代のレンズで、M型と遜色ない高品質なレンズ展開がなされています。そしてライカRレンズは優秀なライカ特有の描写を得られるにも関わらず比較的安価に手に入れることができます。例えば非常に評価の高いApo-Macro Elmarit-R 100mm f2.8やMacro-Elmarit-R 60mm f2.8などのマクロレンズなどはどうでしょうか。

Leica(ライカ) Apo-Macro Elmarit-R 100mm f2.8

Apo-Macro Elmarit-R 100mm f2.8

Leica(ライカ) Macro-Elmarit-R 60mm f2.8

Macro-Elmarit-R 60mm f2.8

身軽なSIGMA fpにライカRレンズでじっくりとマクロ撮影。とても楽しい世界が見えてくると思います。

さいごに

SIGMA fpとLeica Vario-Elmar-T 18-56mm f3.5-5.6 ASPH.

これらのライカレンズはすべて本格的な動画撮影にも使えるわけで、SIGMA fpとライカとの組み合わせの楽しみ方は無限大です。あらためて今後撮りたいものを整理してみて、少しずつライカレンズを揃えていく、そんなロードマップを妄想するのも写真の醍醐味ですね。ひとりひとりが自分だけの組み合わせで写真を存分に楽しめるプラットフォーム、それがSIGMA fpであり、またLマウントを開発したライカがこれまで培ってきたライカレンズという産物を享受しつつすべてを楽しみ尽くすにはし尽くせないほどの可能性がここに開かれていると言って良いと思います。

SIGMA fpとライカレンズの組み合わせ、大いにおすすめです。

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ライカで撮った写真やライカ関連ツイートを日々更新中。

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