LEICA SL2-Sレビュー

LEICA SL2-Sの仕様（スペック）

マウント: SLマウント
撮影形式: デジタル
タイプ: ライカSL
レンジファインダー: 0.78倍
シャッター最高速: 1/8000
シャッター最低速: 30m
ISO: 100〜100000
撮像素子: 35mmフルサイズ 2400万画素 CMOSセンサー裏面照射型
露出モード: プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出
液晶モニター: タッチパネル液晶モニター（約210万ドット）
サイズ: 146×107×83mm
重量: 850g / 931g（バッテリー込み）
製作年: 2020-
カラー: ブラック
市場価格: 約450,000-600,000円

LEICA SL2-S

LEICA SL2-Sの特徴

ライカSL2をベースに裏面照射型の新センサーを採用したライカSL2-S。

SL2との違いを出すために-Sが付けられ、ライカ側からは”Speed"や"Sensitivity"などと捉えたら良いとのこと。

画素数はSL2の4700万画素から2400万画素へと半分程度になったが、これにより暗所撮影やダイナミックレンジの広さにアドバンテージが深まった。またこの解像度は動画撮影と相性が良く、動画の記録品質とスチルのバランスを求める人には最適なカメラに仕上がっているとライカ社は謳っている。

その他ライカSL2との大きな違いとして、ボディ正面のLEICAの文字が白ペイントから黒ペイントになり、より控えめで目立たない雰囲気になっている。また、撮像素子位置を示すΦのマークが側面についた。

LEICA SL2-Sの使い勝手

基本的な操作はライカSL2と変わらない。ライカSL2が非常によく練られて設計されているので、そのメリットはそのまま享受できる。

一方ライカSLと比較すると、画素数だけ見ればライカSLもライカSL2-Sも同じだが、明らかにライカSLより確実に機能面で底上げされている。

AFの精度や速さ、「Eye-Res」電子ビューファインダーの見やすさ、ダイナミックレンジ等画質の面でもSL2-Sのほうが一歩進んでいる印象が強い。

LEICA SL2-Sのメリット、デメリット

最高レベルの電子ビューファインダー。
とにかく質感の良いボディ。
深いダイナミックレンジ。
ボディ内５軸手ブレ補正。
超高性能なSLレンズが使える。
カスタマイズできるUI。
動画にも最適化されたカメラ。
デュアルカードスロット。
ライカQ2と共通バッテリー。
大きくそれなりに重い。
チルトなしの背面スクリーン。

LEICA SL2-Sで撮影された作例

LEICA SL2-S PHOTO BY Nathalie

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LEICA SL2-Sを選ぶのに向いている人

このライカSL2-Sを選ぶ上で重要なポイントは２つある。

ひとつはカメラを動画撮影機としてどれくらい重要視するか、だ。日常的に動画を撮り、スチルとムービーを並行させたクリエイティブを求めるなら断然SL2ではなくSL2-Sがおすすめとなる。

ふたつめはスチルカメラとして求める性能と価格のバランスだと思う。SL2は高画素機でトリミング耐性に優れ、一方SL2-Sは画質面でのアドバンテージがあるとされる。しかしそれも使い方によっては大きな差とならないことも多い。

両者ともに方向性としてはほぼ同じであるがために、あとはそれらの違いとそこにかけるコストをどう見るか、で選択肢が変わってくるだろう。個人的にはよほどのことがなければSL2-SはSL2よりも安価であるという理由から選びやすいのではないかと思う。

画素数を利用したファインアートなどの利用でなければよりバランスの良いSL2-Sが候補になることは多いだろう。手に取りやすい選択肢を新たに作ってくれたライカに称賛を贈りたい。