LEICA M9レビュー

LEICA M9
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LEICA M9

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LEICA M9の仕様(スペック)

マウント
Mマウント
撮影形式
デジタル
タイプ
M型ライカ
レンジファインダー
0.68倍
シャッター最高速
1/4000
シャッター最低速
32s
ISO
160〜2500
撮像素子
35mmフルサイズ 1800万画素CCDセンサー
露出モード
絞り優先AE、マニュアル
液晶モニター
2.5型TFTカラー液晶モニター(約23万ドット)
サイズ
139×80×37mm
重量
585g
製作年
2009-2012
カラー
ブラック / グレー
市場価格
約250,000-400,000円

LEICA M9PHOTO BY David Guyler

LEICA M9の特徴

ライカ初のフルサイズのレンジファインダー式デジタルカメラ。

フルサイズ=ライカ判のデジタル機はライカM8発表時から期待されており、満を持しての発売となった。コダック社製のCCDセンサーを使用し、こってりとした色乗りの独特な絵作りが特徴(*プロファイル設定による)。

ライカM9が発売された当時はライカM9がフルサイズカメラの中では最小最軽量で、このコンパクトさでフルサイズが使用できるというのが革新的なモデルだった。

ライカは2011年にライカM9をライカM9-Pにアップグレードするサービスも行った。液晶カバーガラスはサファイアガラスに、トップカバーはクラシックライカロゴを刻印したものに、ボディはヴァルカナイトレザーに変更される。

発売されてから数年後、一部のCCDセンサーが部分的に剥離する問題が発覚し、剥離の症状が進行すると撮影した画像が部分的にアメーバのようなモヤッとしたノイズが入ることがわかった。ライカはすべてのセンサーが剥離するわけではなく、剥離した状態が確認できたもののみ対策済みのCCDに無料で交換を行った(その後有償になり、すでに交換自体は終了している)。中古で購入する場合は剥離症状のないもの、もしくは対策済みCCDに交換しているもの(ファームウェア1.204以上のもの)を選ぶ必要がある。

LEICA M9PHOTO BY bfishadow

LEICA M9の使い勝手

ライカM9のボディの厚みとしてはフィルム機ほど薄くはないが、ライカM(Type240)ほど厚くもなく、持ったときに手に収まりやすいサイズ。そしてライカM(Type240)やライカM10等と比べてもやや重量が軽いため、持ち運びは快適。

高感度には非常に弱くライカM8から大きく変わらない。実際の使用に耐えうる最大ISOは400なので、夕方以降の暗さで撮るためにはズミルックス等明るいレンズを使う必要がある。

背面液晶は非常に頼りないが、露出を確認する程度などある程度割り切ってしまえばやはり役に立つ。撮影のために必要な設定も最低限なので液晶の有用性はわりと低いので問題はないと言える。

基本性能や操作性はライカそのもの。撮影に集中できるスタイルで速射性も高い。分離シャッターというシャッター方法を選ぶことができ、これによりシャッターを押したときは「コトッ」と非常に静かな音で撮影できる(シャッターを話すと「ジー」といったやや大きめの音がなる)。レザーやボディのペイントの仕上げも充分に高く、ものとしても満足できる。

撮影して出てくる絵は非常に個性が強い。場合によっては色が飽和しがちなのでM10系のようにバランスの取れた絵作りに近づけるためには現像の手間がいる。



LEICA M9のメリット、デメリット

  • CMOSとは異なるコクのある濃い発色。なおこのCCD搭載モデルはM9系が最後となる。
  • センサーをローパスレスにしたことによる精密な描写。
  • ブラックペイントなので経年で剥げてきて真鍮が見えるエイジングを楽しめる。
  • 採光窓のあるカメラデザインがクラシックな印象。
  • 分離シャッターがあり、はじめの音は非常に静か(チャージは少し大きめ)。
  • スリープからの起動が非常に早く、いつでもスナップできる。
  • 背面液晶の解像度が低く、大まかな確認程度にしか使えない。
  • ライブビュー撮影がない。
  • 実用できるレベルのISO値は最大で400。
  • バッテリーの持ちがやや悪く、また残量と連動しないことも多い。
  • ときどきフリーズする。
  • シルバークロームではなくスチールグレーが珍しい。
  • コンパクトで携帯性にすぐれる。
  • 一眼レフと比べて使用する設定も僅か。ただ撮ることに集中できる。

LEICA M9に関するアイテム

LEICA M9で撮影された作例

LEICA M9PHOTO BY miguelsantaeulalia

LEICA M9PHOTO BY Dr. Matthias Ripp

LEICA M9PHOTO BY Dr. Matthias Ripp

LEICA M9PHOTO BY miguelsantaeulalia

LEICA M9PHOTO BY miguelsantaeulalia

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LEICA M9を選ぶのに向いている人

やはりこのCCD独特の絵作りが気に入るかがどうかがポイント。その後のモデルよりもアナログなタッチで描写されるので、高精細で解像度重視というよりかは絵画のような一体感のある写真に仕上げたい人には特別なカメラになるかと思われる。

とにかくスリープからの起動が早い(約1秒程度)ので、スナップ時の一瞬を見逃したくない人には後継機よりも重宝する。価格が気になるのであれば性能は同じで廉価版のライカM-Eという選択肢もある。

デザイン的な観点で言うとライカにはおなじみの採光窓がついたモデルなので、フィルムのようなクラシックな佇まいも特徴的。 シルバーモデルはスチールグレーというやや濃い目のグレーで、他にあまり見られない質感をしている。

分離シャッターの評価は人にもよるが、静かな場所では撮ったことを悟られづらく、チャージ音も機械じかけのカメラを使っている感じがあって小気味良い。

距離計非連動のレンズや135mm以上の望遠レンズは潔く諦め、純正の広角〜標準〜中望遠レンズで写真表現を追求するのが最適。いろいろな側面でストイックになる必要のあるカメラであるが、ライカ初のフルサイズ機としてはこれ以上無い完成度を感じられる良機。

LEICA M9の特別モデル



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