LEICA M9-Pレビュー

LEICA M9-P
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LEICA M9-P

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LEICA M9-Pの仕様(スペック)

マウント
Mマウント
撮影形式
デジタル
タイプ
M型ライカ
レンジファインダー
0.68倍
シャッター最高速
1/4000
シャッター最低速
32s
ISO
160〜2500
撮像素子
35mmフルサイズ 1800万画素CCDセンサー
露出モード
絞り優先AE、マニュアル
液晶モニター
2.5型TFTカラー液晶モニター(約23万ドット)
サイズ
139×80×37mm
重量
600g
製作年
2011-2013
カラー
ブラック / シルバー
市場価格
約350,000-500,000円

LEICA M9-Pの特徴

ライカ初のフルサイズのデジタルカメラM9のマイナーアップバージョン。ライカM9-PのPはプロフェッショナルのPで、より控えめな見た目でプロ仕様の細かなバージョンアップが図られている。

基本性能はライカM9と同じで、前面の赤バッジは取り外され、トッププレートの軍艦部にはライカのクラシックロゴの刻印、背面の液晶カバーにはサファイアクリスタルガラスが使用され、特殊なツールでない限り傷が付かないようになっている。操作方法や描写に関してはライカM9とまったく同じ。

コダック社製のCCDセンサーを使用し、以後のCMOSセンサー機とは少し趣の異なった描写傾向が特徴。ライカM9より15gだけ重量が増えた。

ライカM9と同様にセンサーの剥離問題がある。(詳しくはライカM9のページを参照。)

LEICA M9-Pの使い勝手

基本的な使い勝手はライカM9と同じだが、赤バッジがなくなり控えめな印象になったことで、カメラそのものの存在に主張がなくなった。スナップを撮るときやポートレートを撮るときにカメラの存在感が薄くなるため優位になることもある。

以下ライカM9と同様に、ライカM(Type240)のような厚みはなく重量もM10等と比べるとデジタル機としてはかなり軽いタイプになる。そのため持ち運びしやすく収まりが良い。

高感度には非常に弱く、日の暮れた時間帯や夜間には明るいレンズが必要。(ただこの時間帯に限ってCCD独特の良い描写を得られやすいというジレンマがある。)

背面液晶は一昔前の携帯に使われていたようなレベルながら、ある程度割り切ってしまえばやはり役に立つ。拡大すればピントがあっているかくらいは分かるが、液晶の操作性に少し難がある。

基本性能や操作性はライカそのもの。撮影に集中できるスタイルで速射性も高い。分離シャッターは便利で静音に役立ち、また手ブレを抑える効果もある。レザーやボディのペイントの仕上げも充分に高く、ものとしても満足できる。

撮影して出てくる絵は非常に個性が強い。場合によっては色が飽和しがちなのでM10系のようにバランスの取れた絵作りに近づけるためには現像の手間がいる。

連射するとフリーズしてしまったり、データの書き込み待ちでシャッターが切れないような状況が起こるので、付き合い方にそれなりの工夫がいるカメラ。



LEICA M9-Pのメリット、デメリット

  • ややダイナミックレンジが低く、飛んだり潰れたりすることがある。
  • M9と比べて特に静音仕様などにはなっていない。
  • 耐摩耗性の高いヴァルカナイトレザー(やや荒めの質感)の雰囲気が良い。
  • CMOSとは異なるコクのある濃い発色。
  • センサーをローパスレスにしたことによる精密な描写。
  • ブラックペイントなので経年で剥げてきて真鍮が見えるエイジングを楽しめる。
  • 採光窓のあるカメラデザインがクラシックな印象。
  • 分離シャッターがあり、はじめの音は非常に静か(チャージは少し大きめ)。
  • スリープからの起動が非常に早く、いつでもスナップできる。
  • 背面液晶の解像度が低く、大まかな確認程度にしか使えない。
  • ライブビュー撮影がない。
  • 実用できるレベルのISO値は最大で400。
  • フレームセレクターレバーが付いている。
  • バッテリーの持ちがやや悪く、また残量と連動しないことも多い。
  • ときどきフリーズする。
  • シルバークロームではなくスチールグレーが珍しい。
  • コンパクトで携帯性にすぐれる。
  • 一眼レフと比べて使用する設定も僅か。ただ撮ることに集中できる。

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LEICA M9-Pを選ぶのに向いている人

CCDの絵作りや起動の速さなどM9のメリットはライカM9-Pにも受け継がれている。

より控えめな外観とブラックペイントの組み合わせ、採光窓のある佇まいがフィルム機のようでもあり、飽きずに一生使い続けられるカメラとして非常に人気があるが製造数はあまり多くないのと、センサーの剥離問題も重なり非常にレアになった。

ライカM10等の後継機と分かりやすく差別化ができるため、M9系と新型モデルの2台持ちをする人も多い。特に最新の解像度重視の精細な描写をするレンズをM9につけて撮影すると、解像度は非常に高くもカリカリにならない絶妙な描写をすることもあり、現行機とは異なった楽しみ方ができるのもポイント。

ただスーパーアンギュロン21mmなど広角レンズはマゼンダ被りがひどかったり、望遠レンズや距離計非連動のレンズは事実上使用できないので、使用するレンズを選ぶ必要があることを考慮できれば孤高の地位を保った唯一無二のライカとして向かい入れることもできるのではないだろうか。

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