LEICA PHOTO | 013

ライカの望遠レンズで植物を撮る

Nov 4, 2022 | rose garden

ライカには超広角から超望遠まで様々な焦点距離のレンズが用意されています。M型レンズは広角15mmから、ビゾフレックス用を含めると望遠は最長800mmまでの単焦点レンズがあります。カメラの構造上、望遠側はあまり多く語られませんが、そこはライカ。手抜きはありません。ライカの真髄を味わうなら望遠までも、ということで今回は望遠レンズの活用を見出すべく植物撮影に向かいました。

撮影で使用したライカレンズ

望遠だからこそ切り取れる、固有の世界観

今回は200mmのレンズを使い撮影しています。200mmの視点というと、ぼーっと見た先にある小さなものが画面全体に映り込むくらいの感じで、この距離感は遠くに咲く花をめいいっぱい写すのに最適です。

写真を撮る人の多くが撮影対象にする花。小さく可憐な世界の中に複雑で特別な魅力があります。なぜ人は花を写すのか、それは花は生き物だからです。人が人を写すように、この世界に花がある限り、人は撮らざるを得ないのです。ということで、ライカ得意の広角レンズでは寄れずに大きく写せない花を望遠で切り取ります。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

少しブレてます。200mmとなると手ブレ補正のないライカではいろいろ気をつけることがあります。いつも通り絞り優先オートで撮るとシャッタースピードが稼げずこういうことにも。しかし他の花の前ボケが大きく画面を演出してくれてたちまち立体感のある画になりました。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

これは開放で撮りました。花弁の周囲がじんわり滲んでいてバラの上品な美しさを引き出してくれます。枝にかかった光がボケることで面白い写真になっています。望遠だとこういうため息が出るような写真が撮れるんですよね。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

よく写真を「まるで絵画のようだ」と例えることがあります。絵画は人が作り出した現実の置き換えで、写真は現実をそのまま写し出したものです。この境界が溶け合う瞬間、写真が魅力的に見えることがあります。背景のボケが油絵のようで、写真ならではの非現実感が良いですね。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

ボケの海からちょこんと顔を出したような赤いバラの花。角度と光の加減を意識しながら丁寧にフレーミングをするとこんな写真も撮れます。望遠が楽しくなる瞬間です。ライカは望遠もいいぞ。

ライカレンズを通して丁寧に見つめる先に見えるもの

ライカの望遠レンズで植物を撮る

秋深まるある日バラ園にいくと若干最盛期を過ぎたバラがまだ元気にたくさん咲いていました。数え切れないほどの種類の花があり、どの花も少しずつ趣が異なります。全体を見通すと「バラ園」と一括にできますが、それぞれ違う表情をしています。人の顔も同じで、人以外の生物からすると人間なんて皆同じ顔のように見えるのかもしれませんが、私達はひとりひとり見分けられます。

望遠レンズを手にすると、ひとつひとつに注視することで固有の世界がそこに存在することを発見できるのです。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

特別なことはしていません。でもこんな幻想的な写真も撮れます。いたって普通に生育しているような群生の中にこんな画が潜んでいると思うと、可能性が無限にあることが分かります。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

花びらは少し元気がありませんでしたが、いっぱい光を浴びて生きてます。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

最初の写真の別カット。ボケ感をちょっと変えると非常に被写界深度の浅い写真になります。これだけを特別に見せたい、という写真を撮るときは超望遠は本当に役に立ちます。ボケにこだわりがある人には至福の一時ではないでしょうか。

ライカの望遠レンズで植物を撮る

この写真、個人的にとても好きです。写真とは非現実的に写すことで真実味を帯びさせる技術ですが、これは私が目の前にあるバラを見ていたときよりも、特別な1本のバラに写してくれています。つまり写真的な写真だなぁと思うわけです。人の目を超えたレンズで撮るというのは、こういった予測できないことを受け入れるということでもあります。

ライカの望遠レンズで植物を撮るライカの望遠レンズで植物を撮る

妖艶なマダムとでも出会ったような、、魅了される写真になりました。構図やバランスも良い一枚です。前ボケと後ろボケの性質が違うのが逆にアクセントになって面白い描写を生み出しています。望遠の特徴としてピントの合ったところとそれ以外が大きく分かれるので、メリハリある写真が撮れるのが良いところですね。

ライカに新しく「望遠」という選択肢を。

ライカの望遠レンズに可能性を感じてもらえましたでしょうか。現在の感覚でいうと、望遠で単焦点なんてと思うかもしれません。確かにズームレンズであれば融通が聞きますし用途も増えるでしょう。しかしズームには弊害もあって、画面に収めることで満足してしまい、その先に意識が行かないこともしばしば。私は今回200mmの望遠単焦点だけで、じっくりとバラの魅力について考え、どうしたらより魅力的に見えるか探ることができました。限られた環境が人をクリエイティブにさせることもあります。

そしてライカはそういう人達に向けて良質なものを多く用意してくれました。これを使わない手はないですよね。幸運なことにライカの望遠は比較的安価で流通しています。ぜひこの機会に新しい目を試してみてはどうでしょうか。

このレンズ本当におすすめなので気になったらぜひチェックしてみて下さい。

撮影で使用したライカレンズ

オススメ




撮影の後にはきちんと清掃をするとカメラは長持ちします。

ゴミやホコリを飛ばすブロアーは必須。

センサーのゴミが気になったら自分でクリーニングもできます。

更にしっかり清掃したい場合はプロ仕様のクリーニングキットがおすすめです。

保管は必ず防湿庫へ入れましょう。ライカの場合下記のサイズがおすすめです。

おすすめ写真本

新着記事

ライカMマウントレンズ